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長年に渡るご支援ありがとうございます

長年にわたり北海道・無年金障害者をなくす会をご支援下さっている皆様に心からお礼を申し上げます。
北海道の原告の皆さんが全国の学生無年金障害者の人たちと連携して提訴に踏み切ってから8年の歳月が経過しました。「無年金障害者の会」で「提訴するかどうかの検討会」設置が1996年5月だそうですから、それは障害基礎年金支給を求めての本当に長い道のりでした。
昨年10月31日、最高裁判所(第二小法廷)は北海道の原告4名に対し上告棄却の判決を言い渡しました。今年3月17日には大阪の原告10名に対する最高裁における敗訴が決定し、これで全国9地裁に起こされた学生無年金障害者訴訟はすべて終結しました。

この長きにわたる集団提訴は世論を動かし国会を動かして、2004年12月に「特別障害給付金」の制度を勝ち取ることができました。しかし、悲しい出来事もありました。北海道の原告の一人、山道直樹さんが一昨年10月1日に急逝されました。山道さんは9月28日(最高裁の判決日)、日帰りで上京して抗議集会に参加し、その翌日札幌での街頭署名活動にも参加しました。その疲れもあったことと思います。障害者の自立を目指して自ら実践し、全国の仲間と連帯して闘ってきた山道さんにとっても、山道さんを支えてこられた奥さんの祐子さんやご遺族にとってもその無念さは察するに余りあります。
遺憾なことに、最高裁は大法廷で弁論を開くことなく、元学生たちの上告を棄却しております。一つの救いは、最高裁第二小法廷が昨年10月15日、社会保険庁側の上告を棄却して、障害基礎年金の不支給処分を取り消した一、二審判決が確定したことです。これは岩手県の男性が学生時代に統合失調症と診断されたのですが、20歳前に診察を受けなかったため不支給処分となりました。二審の仙台高裁判決は、「原告は20歳前に統合失調症に起因すると推認される胃腸科系の症状を呈した際、胃腸科医師を受診」と認定しました。残念なことに本人はその前に死去しました。
大阪高裁は、平成元年改正前の国民年金法が20歳以上の学生を強制適用の対象から除外したことによって、学生とそれ以外の者との間には障害基礎年金の受給について「相当の差異があった」ことを認め、また20歳以前に障害を負った無拠出年金受給者との間にも「差異を生ずる結果になっていた」ことを認めております。さらに障害年金を受給できない元学生たちが「多大の困難を努力を重ねることによって克服し、または現在も生活上の多大の困難による苦しみに耐えている」との一定の理解を示しております。これらのことは、立法措置が適当でなかったことを指摘したもので、立法府としてはこのことを真摯に受け止めて、速やかに学生無年金障害者の全面的な救済を諮るべきだと考えます。
これから先は立法府に働きかけ制度の欠陥や矛盾を改め、また行政における運用面での改善を求めていかなければなりません。皆様にはこれまでと変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。

北海道・無年金障害者をなくす会 代表 水谷純也




最高裁判決〜不当判決には負けられない〜

 2008年10月31日、北海道の原告、弁護団、支援者計11名が最高裁判所に集まりました。原告は東京と札幌の二手に分かれ、妻倉譲司さんと妻のゆかりさんが札幌に残って記者会見に対応しました。
法廷には、1年前に亡くなった原告の山道直樹さんの遺影を妻の祐子さんが抱いて入りました。警備が厳重で、貴重品と筆記具以外の荷物をロッカーに入れ、金属探知機による身体検査を受けてから長い階段を上って法廷に入りました。この日は東京都内で障害者の大きな集会が開かれていたため、残念ながら来られなかった支援者の方が多かったのですが、それでも45人ほどが集まり、傍聴席はほぼいっぱいになりました。
 驚いたことに、地裁、高裁の時とは違って最高裁判所には原告のための座席が用意されておらず、一般の人と同じ傍聴席で判決を聞くようにとの指示でした。車椅子を使用して遠くから飛行機で駆けつけた原告への配慮よりも、最高裁の権威を守ることが優先されるのでしょうか。
 裁判所職員からの連絡事項を聞き、報道用の写真撮影を終え、しばらく待ってからようやく開廷。そして判決が言い渡されました。
「本件上告を棄却する・・・・。」
 短く、そっけない、何の情も感じられない判決言い渡しでした。
 長い裁判を闘い、この日遠くから駆けつけた原告や家族、弁護
団、支援者にとって、この短い判決がどれだけ冷たく聞こえたことでしょう。
「山道さん、ごめん、勝てなかった・・・」
 それぞれの思いを胸に、みな無言で法廷を後にしました。
 その日、最高裁近くの国会議員会館で報告集会を行い、「私達の運動はこれで終わりではない。これからも無年金障害者をなくすために活動して行こう」と誓い合いました。
山道さんのためにも、負けたままではいられません。前を向いて進みましょう。
(事務局 永森志織 記)







「無年金障害者問題を考える議員連盟」役員
会長  土肥隆一 (衆・兵庫3)
幹事長 谷博之(参・栃木)
幹事長代理 相原久美子(参・比例)
事務局長 熊田篤嗣(衆・大阪1)
事務局次長 初鹿明博(衆・東京16)

いずれも民主

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皆さまへ

本会は2009年11月30日をもって解散となりました。みなさま長年ご苦労様でした。
■仮称「学生無年金訴訟紀念連絡会」MLを開設します。
「原告の会」解散にともない、上記、仮称「学生無年金訴訟紀念連絡会」を結成します。
連絡会の世話人:田中士郎、阿部正剛、菊井俊行、井上郁子、坂井一裕があたります。
※ 参加されます原告・家族は、井上郁子さんikuko-i@v7.comまでご連絡下さい。

【趣旨】
・ 無年金障害者救済に関する情勢・動向の情報交換と交流の連絡網です。当面は原告・家族中心です。
・ 必要に応じてスカイプで話合いをおこない、国会請願も行えればと考えています。
・ 「会」とありますが、「組織」形態は取りませんので、代表、会計はおかず会費もございません。国会請願等の活動を行う際の諸費用は個人の責任でおねがいします。

■ 「原告の会」の総括について
・「原告の会HP開設」にて活動記録を掲載し、これをもって総括とします。

■ お聞かせ下さい
※ 原告として裁判を闘った感想・ご意見がございましたらお聞かせ下さい。
※ 感想・ご意見はHPに掲載させていただきたく、ご了承おねがいします。

連絡先
〒561-0813 大阪府豊中市小曾根2-14-1-106  
п@06-6332-7854 井上郁子

リンク:
北海道難病連

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